埼玉県所沢市のWild359ersでは、地域のスポーツ施設で週1回のフラッグフットボール(Flags)と月1回のニュースポーツ体験(fun-土)を行っています。後者は会員以外の子どもたちの参加も広く募集して、1種目のニュースポーツを体験します。会員だけでなく、広く地域の子どもたちが参加できるプログラム展開が特徴です。
基礎的動きづくりに関して、fun-土では、さまざまなスポーツを行うことで、単一の動きのみを練習するのではなく、投げる、跳ぶ、蹴るなど多様な動きを経験できるようにしています。Flagsでは、投げる、走るなど基本的な動きに関してコーチ陣がいろいろなアドバイスをし、子どもたちが納得できるまで練習しています。また、実戦に近い練習を設定し、一つひとつの動きに集中するようにしています。
体力つくりに関して、fun-土では、運動中に飽きを感じさせないようなメニューを用意し、運動をすることに楽しみを感じられるよう配慮しています。Flagsでは、練習中にリレーや鬼ごっこを取り入れ、楽しく体力をつけられるようにしています。
指導者は、スポーツ少年団等に参加する児童は比較的スポーツが好きで、一定以上の体力や技能を有していると考え、そのような場をもたない子どもたちへの対応や、受け皿がないことが大きな問題であると受け止めています。また多くの少年スポーツでは、単一種目において同じような動きの練習しかしていないように見受けられます。そのような背景から、小学校の学習にも取り入れられたフラッグフットボールと、種目を限定しないfun-土の活動を展開しています。
フラッグフットボールとは?
アメリカンフットボールをもとに、小学生でも簡単に安全に楽しめるように考案されたスポーツです。ポジションごとの役割分担が明確にあるため、プレーヤー一人ひとりが運動特性に合った重要な役割を果たします。試合や練習では、攻撃のたびに必ず作戦会議を行い、立案・実行・検証の作業を繰り返します。そのため、「考える力」を養うスポーツとして教育的価値の高さが認められています。